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薬剤の適正使用と「健康」に対する理解促進のための啓発活動
事業名
日本医学会連合 領域横断的連携活動事業(TEAM事業)
薬剤の適正使用と「健康」に対する理解促進のための啓発活動
代表者
日本糖尿病学会 理事長 植木 浩二郎
参加学会
| 基礎部会 | 日本栄養・食糧学会、日本生理学会、日本薬理学会 |
| 社会部会 | 日本健康学会、日本公衆衛生学会、日本疫学会 |
| 臨床内科部会 | 日本糖尿病学会、日本内科学会、日本肥満学会、日本内分泌学会、日本病態栄養学会、日本循環器学会、日本腎臓学会、日本女性医学学会、日本心身医学会 |
| 臨床外科部会 | 日本皮膚科学会、日本栄養治療学会 |
事業内容の概略
医薬品には医療用・要指導・一般用があり、一般用医薬品にも過量服薬による健康被害が懸念されるものがあります。 医療用医薬品では、以前から美容・痩身・ダイエット等を目的として利尿薬・下剤・甲状腺薬などの不適切使用が問題となっていましたが、近年ではGLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬の医療広告が後を絶ちません。若い女性のやせの問題は、適切な体型についての理解の不足や、やせに価値を置く社会の風潮など、複数の要因が解決を困難にしています。また、若年層では感冒薬の過剰摂取も問題となっており、背景にSNSなどを通じた薬剤の不適切な使用法や誤った知識の流布が存在します。
本事業では、美容・痩身・ダイエットを目的とした医薬品の適応外使用や、感冒薬、医療用保湿剤等の不適切使用と有害事象発生の我が国における実態を調査し、「健康」に対する社会の理解を深め、薬剤の適正使用を通じた国民の健康増進に対する啓発活動を行います。
事業報告
近年、糖尿病薬のダイエット目的での利用や市販薬の過剰服薬が社会問題となっています。本事業は実態調査に基づくエビデンスとともに、一貫性のあるメッセージを社会へ発信することを目的に活動しました。
医師向けアンケートでは約75%が「適応外使用は避けるべき」と回答する一方、半数以上が実際に経験しており、臨床現場での葛藤が浮き彫りとなりました。GLP-1受容体作動薬のデータ解析では40〜50代の標準体型女性に対し診療所での処方実態が示唆されました。これらをふまえたシンポジウムでは各領域が連携すべきアクションプランを共有しました。
薬剤の適正使用は、個人の孤立、やせ志向の社会風潮、薬への理解と教育不足といった社会課題が背景にあります。今後、調査結果を学術論文化し、科学的エビデンスに基づいた制度設計やガイドライン改訂の提言に繋げることを通して、薬剤の適正使用が真の「健康」に寄与する社会の実現を目指します。